
ビフィズス菌といえば、「おなかの調子を整える菌」というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
近年では、ビフィズス菌と全身の健康との関係についても研究が進められています。
2026年7月、森永乳業株式会社は、腸内のビフィズス菌が、体内の免疫細胞による過剰な炎症反応を抑える可能性を示した研究結果を発表しました。
今回は、この研究で分かったことや、ビフィズス菌と健康の関係について分かりやすく解説します。
そもそも「炎症反応」とは?

炎症反応は、細菌やウイルス、けがなどから体を守るために必要な仕組みです。
例えば、けがをした場所が赤くなったり、腫れたりするのも炎症反応の一つです。免疫細胞が異常を察知し、体を守るために働いている状態といえます。
しかし、炎症反応は強ければ強いほどよいわけではありません。
弱い炎症が長期間続く状態は「慢性炎症」と呼ばれます。慢性炎症は自覚しにくい場合もありますが、加齢に伴って生じやすくなり、老化に伴う体の変化や、さまざまな健康課題との関連が指摘されています。
つまり、健康を維持するためには、炎症を完全になくすのではなく、必要以上に強くならないよう適切なバランスを保つことが重要です。
腸内のビフィズス菌が多い人ほど、炎症反応が低い傾向

今回の研究では、健康な成人50名を対象に、腸内細菌の構成と免疫細胞の炎症反応との関係が調べられました。
参加者の血液から免疫細胞を取り出し、細菌による刺激を与えた際に、炎症に関わる物質がどの程度作られるかを評価しています。
その結果、調査した腸内細菌の中では、特にビフィズス菌の割合と免疫細胞の反応に関連が認められました。
腸内のビフィズス菌の割合が高い人ほど、免疫細胞から作られるIL-6やIL-8といった炎症に関わる物質が少なく、炎症反応が低い傾向にあったと報告されています。
ただし、この結果はビフィズス菌の割合と炎症反応との「関連」を示したものです。ビフィズス菌が多いことによって、直接的に炎症反応が抑えられたと断定するものではありません。
ビフィズス菌由来の成分が免疫細胞の反応を変える可能性

研究ではさらに、ビフィズス菌が免疫細胞にどのような影響を与えるのか、細胞を使った実験も行われました。
免疫細胞にあらかじめビフィズス菌由来の成分を作用させたところ、その後、別の細菌による刺激を与えても、炎症に関わる物質の産生が抑えられました。
詳しく調べると、「ヒストン修飾」と呼ばれる、遺伝子の働き方を調節する仕組みに変化が確認されました。
この結果から、ビフィズス菌由来の成分が免疫細胞の状態に影響し、その後に刺激を受けた際の過剰な炎症反応を抑える可能性が考えられています。
今回の研究は、ビフィズス菌が腸内だけで働くのではなく、腸を起点として全身の免疫機能にも関係する可能性を示す基礎的な知見といえます。
ビフィズス菌は「菌株」によって特徴が異なる

ビフィズス菌は一つの菌を指す名前ではありません。
現在までに多くの種類が発見されており、同じビフィズス菌でも、種類や菌株によって研究されている働きが異なります。
今回の研究で確認された内容も、すべてのビフィズス菌や、ビフィズス菌を含むすべての商品に同じように当てはまるとは限りません。
健康食品を選ぶ際には、単に「ビフィズス菌配合」と書かれているかを見るだけでなく、次のような点を確認することが大切です。
- どの菌株が使用されているか
- どのような研究が行われているか
- 1日当たりどの程度の菌数を摂取できるか
- 継続しやすい形状や味であるか
- 機能性表示食品の場合は、どのような機能が届け出られているか
年齢とともに変化する腸内環境

腸内に存在するビフィズス菌の割合は、年齢や食事、生活習慣などによって変化します。
腸内環境を整えるためには、ビフィズス菌を含む食品だけに頼るのではなく、日々の生活全体を見直すことが基本です。
例えば、次のような習慣を無理のない範囲で続けましょう。
- 野菜、豆類、海藻、きのこなどから食物繊維を摂る
- オリゴ糖を含む食品を取り入れる
- ヨーグルトや発酵食品を活用する
- 適度に体を動かす
- 睡眠時間を確保する
- 同じ食品に偏らず、バランスよく食べる
腸内環境は、数日だけ特別な食品を摂ったからといって、すぐに一定の状態になるものではありません。毎日の食事や生活習慣を継続することが大切です。
ビフィズス菌BB536を配合した「ブロードビフィ」

株式会社バイオ製薬の「ブロードビフィ」は、ビフィズス菌BB536を配合した機能性表示食品です。
ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、便秘気味の方の排便回数を増やす機能が報告されています。
ブロードビフィは、生きた菌を腸まで届けるための加工を施し、1包当たりヨーグルト風味で摂取できるよう設計しています。
毎日の食事だけでは腸内環境への対策を続けにくい方や、手軽にビフィズス菌を取り入れたい方にも継続しやすい商品です。
なお、今回紹介した炎症反応に関する研究は、ブロードビフィを使用して行われたものではなく、本商品に炎症を抑える機能があることを示すものではありません。
ブロードビフィの機能性表示は、腸内環境および便通に関するものです。
ブロードビフィはこちら
まとめ
今回の研究では、主に次の2点が示されました。
- 腸内のビフィズス菌の割合が高い人ほど、免疫細胞の炎症反応が低い傾向にあった
- ビフィズス菌由来の成分が、免疫細胞の過剰な炎症反応を抑える可能性が細胞実験で示された
ビフィズス菌は、おなかの健康だけでなく、全身の健康との関係についても研究が進められています。
一方で、今回の研究だけで、ビフィズス菌を摂取すれば慢性炎症や老化を防げると結論づけることはできません。
健康維持の基本は、バランスのよい食事、適度な運動、十分な睡眠などを継続することです。そのうえで、日々の腸内環境を整える選択肢の一つとして、自分に合ったビフィズス菌食品を取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考文献・情報
森永乳業株式会社
「ビフィズス菌が体内の過剰な炎症反応を抑制する可能性を確認~科学雑誌『iScience』掲載~」
2026年7月27日発表
Ishihara S, et al.
“Gut commensal bifidobacteria are associated with restrained inflammatory reprogramming in human monocyte-derived dendritic cells.”
iScience, 2026.
※本記事は、公開された研究情報を一般向けに紹介することを目的としています。疾病の診断、治療または予防を目的としたものではありません。
※研究結果は、対象者や試験条件などによって異なる場合があります。
※本記事で紹介した研究は、株式会社バイオ製薬および「ブロードビフィ」が実施・使用された研究ではありません。
※森永乳業株式会社および研究機関は、株式会社バイオ製薬ならびに当社商品の開発、監修、推奨または販売には関与していません。
